プリミティブチェーンネットワークシミュレーションにおける一軸、二軸、平面伸長変形下での分子伸長

摘要

同じポリマー材料を使用して一軸、等二軸、平面伸長変形を与えた場合、異なる挙動を示すことが高橋ら、西岡らにより報告されている。一軸伸長では，線形粘度よりも高い伸長粘度を現すひずみ硬化性を示す場合があるが、二軸伸長ではひずみ軟化性を示す場合がある。本研究では、プリミティブチェーンネットワーク（PCN)シミュレーションを用いて高橋らが行った一軸及び二軸伸長変形の実験結果と比較し、高分子鎖のからみあい率、分子伸長、分子配向の点からひずみ硬化性の違いを議論した。また同サンプルを用いて、平面伸長のシミュレーションも行った。異なる伸長様式を比較するため、ひずみ速度は第二ひずみ不変量より算出した。