恒温恒湿環境中アルミニウム合金の腐食挙動におけるカチオンの影響

摘要

アルミニウム合金は，軽量で耐食性，加工性，装飾性などに優れているため，屋根，外壁，自動車用部材，標示板，橋梁などの屋外での使用が多い．大気腐食は，結露あるいは表面に付着した海塩粒子などの吸水によって形成される水膜下で進行する．海塩粒子各々の成分および水膜厚さが腐食挙動に及ぼす影響を検討することは，大気腐食を理解する上で重要であるが，検討対象には鋼が用いられることが多く，アルミニウム合金に対しての検討は少ない．本報告では，種々の恒温恒湿環境下でのアルミニウム合金の腐食挙動におけるカチオンの影響を検討した．