細胞機能解析のためのナノニードル搭載型バイオプローブの開発（第15報）細胞内 TERS イメージングのための金属ナノ粒子の最適化

摘要

生命の最小単位である細胞の機能発現過程を高い時間·空間分解能で可視化する技術は，細胞·生命プログラムの理解を通じた生命現象を統合的に理解するために重要である．本研究では，原子間力顕微鏡（AFM）のプローブ先端に中空構造を有するナノニードルを形成することで，従来の APM がもつ形状計測·物性評価機能に加えて，生体分子（DNA など）の注入や採取を可能とするバイオプローブの開発を行っている．本報では，チップ増強型ラマン分光法（Tip-Enhanced Raman Spcctroscopy，TERS）による細胞内の生体分子の高感度イメージングを実現するために，金属ナノ粒子およびその複合体のラマン活性について評価した．また，細胞へ与えるレーザ光の影響についても調査した．