電源を必要としない人力研磨装置の開発―操作性に及ぼすフライホイールの効果

摘要

高能率加工においては工作機械の高速化による高能率化が図られている．しかし加工の高能率化はより多くのエネルギーを消費する結果となっている．そのために高能率を保ちつつ上記問題を解決しうる従来技術の改善案·新規技術の提案が求められ，考えられるようになってきた．本研究では工作機械の省力化，及びインフラのない環境下，電源無しでも最低限の機能を保つ工業製品を目指し，無電源でも人力にて工作物の加工が可能な研磨装置の開発を行っている．先の報告にて足踏みで駆動可能な研磨装置を試作し一定の研磨能力を持つことが確認された．しかし回転速度がクランクの周期による影響を受け変動しやすいことも明らかになった．そこで本報ではこの1周期中の速度変動を抑制するためにフライホイールを設計，製作しその効果を検証した．