ステレオ画像による砥石作業面トポグラフィの機上3 次元計測システム開発に関する研究

摘要

研削砥石作業面の砥粒切れ刃の形状や分布は, 形直し·目直し作業や工作物仕上げ面粗さ良否, 砥石寿命の判断指数になるほか, 研削特性そのものに影響を及ぼす．したがって, 高精度な研削加工を実現するためにはそれらを正確に計測することが極めて重要である．また, 砥粒切れ刃の高さを計測するには, 3 次元情報も考慮する必要がある．これらを実現する手法として, ステレオ視法がある．この方法は, 対象物を撮影した視差を持つ複数の画像があれば3 次元計測が行えることから, 写真測量などの分野で測距法として古くから利用されてきた．そこで本研究では, ステレオ視法により砥石砥粒形状の3 次元計測がオンマシンで可能なシステムの開発を目的としている．ここでは, 開発したシステムにより 3 次元計測が可能かどうかを, 試料に対して計測を試みた結果について報告する．