スティック支援目直し液循環型インプロセス目直し法の開発－メタルボンドCBN 砥石の砥石作業面生成に及ぼすSADFC 目直し条件の検討

摘要

超砥粒砥石の形直し·目直し法は現在も多くの課題をかかえている．その中の一つとして，研削作業中におけるインプロセスでの適用が容易な目直し技術の構築が考えられる．この観点から， 筆者らは， 「スティック支援目直し液循環型目直し法（SADFC 目直し法）」を開発した．この方法は，現在，一般的に用いられている角形状スティック砥石（以下，スティックと記す）を超砥粒砥石に押付けて行う目直し法（以下，スティック目直し法：ST 目直し法と記す）を改良したもので，超砥粒砥石とそれに押付けたスティックとの間に，遊離砥粒を含む研削油剤（以下，目直し液と記す）を流入させる方法である．そして，目直しシステムを試作し，SADFC 目直し法が，超砥粒砥石の目直しに使用できることを確認した．さらに，目つまりが生成し易いアルミニウム合金のプランジ研削にインプロセス目直し法として使用し，有用であることを，概略的に示した．本報では，引き続き，目直し条件が砥石作業面の生成に及ぼす影響を，目直し液の砥粒濃度を変えて目直し経過時間におけるチップポケット深さの変化を調べ検討した．