サンドウィッチ型多自由度球面超音波モータ（第1報）―3種類の振動モードの組み合わせ構成の検討

摘要

近年、ロボットの研究分野が広がっている．ヒューマノイドやバイオニクスロボットの開発によって、多自由度と複雑な動作が可能なアクチュエータが必要とされている．単一のアクチュエータで多自由度動作が実現できればシステムの小型化、設計の簡単化に非常に有効である．これまでも多自由度超音波モータは幾つか研究報告がなされている．筆者らは多重モード円環振動子を用いて，球状ロータを任意軸に回転する超音波モータを開発している．本研究の目的は，円環状多自由度球面超音波モータの更なる小型化及び高トルク化である．球状ロータを3 種類の異形振動モードが励振可能な2 つの円環形振動子で挟み込み、3 軸に回転できる球面超音波モータを新たに考案した．本文はモータの構成と動作原理、有限要素法を用いた解析結果、および試作結果について述べる．