航空エンジン用低圧タービン翼における遷移モデルによる遷移予測性能の調査

摘要

民間用航空エンジンの主流であるターボファンエンジンの高バイパス比化に伴い低圧ダービンは大出力が要求され，多数のタービン翼や段から構成される重いコンポーネントとなっている．一方，航空エンジンには最大限の軽量化が要求されるために低圧タービンの翼枚数の削減は重要な課題であり，翼一枚あたりの負荷は増大する傾向にある．しかし，翼の負荷が増大するに従い翼負圧面では流れがはく離しやすくなり，タービン効率を低下させる原因となる．このように低圧タービン部の重量削減とタービン効率の維持はトレードオフの関係にあり，はく離に影響を与える境界層の遷移過程の解明および予測はタービン翼の開発·設計にとって重要である．