トランスパレストレイン試験における試験条件に関する研究（第2報）--小型試験片を用いたトランスパレストレイン試験による高温割れ感受性評価

摘要

バレストレイン試験は通常は特定の試験片形状·試験条件で実施されるが，評価対象材料が高価な場合や試料が少量しか得られない場合などには，小型の試験片を用いてこれまでの条件と同様に評価できることが望ましい。第1報ではパラメータq/（t√v）（q＝熱源の強さ，v：溶接速度，t：板厚）を用いて，トランスバレストレイン試験のひずみ増幅率を統一的に評価できることを示した。パラメータq/（t√v）を一定にすることで，試験片形状が変わった場合においても凝固割れ感受性を統一的に評価できることが期待できる。そこで本研究では，パラメータ　q/（t√v）により従来の試験と統一的な割れ感受性評価ができる小型試験片条件を選定し，実際にトランスパレストレイン試験を行った結果を従来より行ってきた試験（基準試験）と比較評価した。