X線イメージングを利用したAl-Cu合金のTIG溶接時に発生する凝固割れのその場観察

摘要

近年、構造用材料の高機能·高品質化の要求の高まりの中、割れ感受性が低く、高強度·高靭性を有した接合体を作製する溶接·接合技術の開発が望まれている。アーク溶接の場合、強烈なアーク光は、有害な紫外線を含み、溶融池は1600°C以上の高温状態となる。このような実験環境の過酷さや凝固現象の速さから、従来、凝固後の組織観察やモデリング。シミュレーションによる検証が中心に行われてきた。そのため、凝固割れの発生の起点やその成長過程、結晶の形態と割れの関係、凝固割れ発生時の流動など、実証的な組織形成に関する知見が乏しいのが現状である。