大型溶接構造物の組立·搭載工程計画に関する研究--船体ブロックの溶接変形予測

摘要

船舶や発電機器などの大規模構造物の組立において，溶接変形による部材間の目違いや角変形などに代表される溶接変形が生じ，その矯正作業は溶接工程の25％程度にもなる，とも言われている。溶接変形の低減および予測は，生産性向上のために極めて重要であることは論を待たない．本研究では，大型溶接構造物の組立牒戟工程の適正化に関して，船体ブロックの溶接変形を取り上げ，その予測を試みる1）?2）?すなわち，小型要素モデルの固有ひずみを数値解析により求め，得られた固有ひずみを大型モデルとなる船体ブロックに初期分布として与え，ブロックの溶接変形を求めるとともに，溶接順序が最終変形量に与える影響について検討を行った。