裏面加熱を用いたT 型すみ肉溶接継手における角変形低減効果に関する検討（第4 報：大型試験体への適用性の確認）

摘要

溶接中の同時裏面加熱を利用した角変形低減法について検討している1‐4)。前報までに、MAG 溶接およびサブマージアーク溶接（以下、SAW）におけるT 継手のすみ肉溶接中に、ガスバーナーによる同時裏面加熱を行うことによって角変形低減効果が得られることを確認し、熱源間距離やガス流量の適正化によって角変形量をほぼ完全に抑制できることを実験および数値シミュレーションによって示した。本報では、実大の鋼製橋梁鈑桁を模擬した大型のI 形試験体を適用して、すみ肉T 継手におけるSAW 中の同時裏面加熱による角変形低減効果を確認し、裏面加熱の有無で溶接後の部材寸法を比較し、部材精度に及ぼす裏面加熱の影響について検討した結果を報告する。