各種アルミニウム合金のシングルモードファイバーレーザによるメルトラン溶接時のキーホール挙動

摘要

ファイバーレーザはパワー密度と高出力を両立した高性能なレーザであり，様々な溶接工程での利用が期待されている．シングルモードファイバーレーザによって生成されるキーホールの直径は約0.01～0.1 mmオーダーと小さく，従来のX線吸収コントラスト法では明瞭な可視化が難しかった．そこで，前報１ ）では，大型放射光施設SPring-8 を用いて位相コントラスト法で撮影することで，この極細のキーホールの可視化に成功した．そこで，本研究では，4種類のアルミニウム合金(A1050, A2024, A5083およびA6061)に対して，シングルモードファイバーレーザによりメルトラン溶接を行った．本稿では，各アルミニウム合金においてレーザ溶接時のキーホール挙動を観察した結果を報告する．