3価クロムめっき皮膜性状に及ぼす添加剤の影響

摘要

本研究室ではこれまで3価クロムめっき法の開発を行ってきたが，その皮膜は6価クロム浴のものに比べ，付き回り性や耐摩耗性にやや劣る等の問題があり，これらの改善が実用化に向けての課題となっている。これらの問題点を改善するために，添加剤によるめっきの電着特性と皮膜の物性改善を試みている。そのために，効果の期待できる様々な有機及び無機化合物の中から入手可能ものを選択し，各種添加剤が電着性能や皮膜物性に及ぼす効果について研究を行っている。これまで，ポリエチレングリコール，塩化コバルト，リン酸コバルト，塩化ニッケル，について研究を行った。今回はリン酸アルミニウムを添加剤として3価クロム浴に加えた場合の結果について示す。