プラズマによる炭素系材料の合成--硬質材料を中心として

摘要

炭素系材料は、ダイヤモンド，グラファイトなど種々の結晶形を取ることが可能であり、また近年ではDLC，フラーレン，ナノチューブ，グラフェンといった機能性材料としても注目を浴びている。このうち、炭素の高圧相であるダイヤモンドは、一般的に高温高圧下で合成されているが、化学気相合成法（CVD）により減圧下での合成も可能である。装置構成の点から、主として熱フィラメントCVDやおよびマイクロ波プラズマCVDが用いられている。このうちマイクロ波プラズマCVDは他のプラズマCVDと比較して装置構成が単純であり、容易に高密度ラジカルを高い圧力領域で得ることが可能であるために、高品質成膜や半導体ダイヤモンドの合成に用いられている。