溶液フロー型液滴セルによる多孔質型陽極酸化皮膜の形成--溶液組成の影響

摘要

高規則性を有する多孔質型酸化物皮膜は，メンプレンフィルタやテンプレート等の幅広し、分野で利用されており，その作製方法や応用について多くの報告がある。一九被覆などの前処理なしに位置を制御して陽極酸化や電気めっきができれば，新規利用に繋がる。これらを実現する方法として溶液フロー型微小液滴セル（Sf-MDC）がある。これまでに，局部的な電気化学測定1－3），局部めっき4，5）や局部陽極酸化6，7）に関する報告がある。シュウ酸溶液を用いてSf-MDCで多孔質型酸化物皮膜を形成すると多孔質層の壁厚が周期的に変化する特異な構造を有していることが報告されている7）。Sf-MDCを用いてアルミニウム上に多孔質型の陽極酸化皮膜を形成するする際，溶液組成による皮膜成長や構造への影響は明らかになっていない。