スーパーDLCコーティングカッターのAlドライ加工切削評価

摘要

Al銘板の彫刻は，一般に，切削油を用いたウェット加工で行われている。しかし，手間や環蚤性の考慮から，切削油を用いないドライ加工の要望が高まってきている1）。図1に，同加工に用いられる彫刻機（Gravograph, IS400）?とそのカッターを示す。ドライ加工を実現するため，潤滑性に優れ，Alとの耐凝着性を呈するテトラへドラルアモルファスカーボン（ta-C）膜をカッターにコーティングした。同膜はダイヤモンドライクカーボン（DLC）膜の中で最も硬いものであり，スーパーDLCと呼ぶことにする。図2に，カッター刃先のSEM（HITACHI,S-4000Ⅱ）写真とAlの組成マッピング分析（IXRF system，EDS2004）の結果を示す。スーパーDLCコーティングの場合，すくい面へのAl溶着が抑制されていることがわかる。本研究ではこれらのカッターを用いてドライ切削試験を行った。