多合金鋳鋼のエロージョン摩耗特性に及ぼすボロン添加の影響

摘要

粉粒体の衝突により材料表面が損傷，除去される現象をエロージョンという．粉粒体による輸送系でのパイプベンド部等において生じ，定期的なメンテナンスが必要となる，メンテナンスフリーの観点から耐摩耗材料の開発，寿命の推定は解決すべき課題である．多合金白鋳鉄は炭化物形成元素を複数含有するため，MC，M_2C及びM_7C_3等の高硬度な炭化物が晶出し，良好な耐エロージョン摩耗特性を示すことが明らかになっている。この晶出炭化物や基地組織の変態特性は炭素（C）含有量によって変化する．そのため，低C化に伴い，耐エロージョン摩耗特性の低下が懸念されている．この角材と策としてボロン田）添加に着目した.