同時並列型ハイブリッドシミュレーションによる高機能性ナノ材料の開発

摘要

同時並列型マルチスケール手法では，系全体を必要精度が異なる複数領域に空間分割し，各領域を異なる手法で同時に計算する．固体材料分野における同時並列型マルチスケール手法に関しては，長く主として古典原子-連続体領域の接続法が研究されてきたが，数年前にKaxirasのグループにより結晶Siに対して（化学分野で生体材料等に対して研究されてきた接続法に似せて）電子の量子計算を行う局所領域（nm規模）を古典原子領域に力学的に接続する試行［1］が行われ，その後の発展［2］の契機となった．