消化ガス用マイクロガスタービン燃焼器を 模擬した試験燃焼器の燃焼特性（第 2 報）

摘要

化石燃料の枯渇や地球環境問題はいまや現実的な問題となり，新エネルギーの導入など様々な取り組みが行われている．新エネルギーの一つとして，生ゴミや下水，家畜の排泄物などの有機物がメタン発酵する際に発生する60vol%のメタンおよび40vol%の二酸化炭素からなる可燃性の消化ガスがあり，消化ガスを用いた都市ガス用ガスタービン（EESI 社製）が稼動している．しかし消化ガスで運転した際の燃焼特性や燃焼器内における保炎機構には不明な点が多い．そこでガスタービン燃焼器における消化ガス燃焼機構の把握のため，その燃焼器を模擬した試験燃焼器を用いて都市ガスの主成分であるメタン（都市ガスに90vol%存在する）及び消化ガスの燃焼特性を調べてきた3)．本研究では第2 報として，新たに得られたより詳細な火炎の形状，ダム空気流速を変化させた火炎安定限界，燃焼器内火炎温度分布，NO_x·CO 濃度分布の実験結果について報告する．