火炎噴霧法による酸化タングステン光触媒粒子の合成と性能評価

摘要

酸化タングステン（WO_3）は、常温·常圧で環境汚染物質を浄化，分解する可視光応答型の光触媒材料として注目されている。近年、光分解特性の向上を目的として、助触媒となるPtを表面に担持したWO_3が報告されている1）。従来の複合WO_3ナノ粒子は、光析出法や含浸法といった2段階プロセスであり、生産性やコストの面で問題があった。そこで、省エネルギー、工業化が容易で1段階プロセスである火炎噴霧熱分解法によりPt/WO_3ナノ粒子を合成することを目的とした。得られたPt/WO_3ナノ粒子は、赤色染料アマランスの光分解特性により評価し、レアメタルであるPtの最適な添加量について調査した2）.