三相同軸構造超電導限流器の不平衡故障時の動作特性

摘要

変圧器型超電導限流器は定常状態では磁束のキャンセルにより低インピーダンスである。系統事故が発生すると二次側が常電導化して磁界を打ち消せなくなり、限流器はまずリアクタンス成分で限流する。さらに大きな事故電流が流れると、一次側が常電導化し、その抵抗成分が加わってさらに高い限流効果を得る。本研究では同軸構造を持つ三相の変圧器型超電導限流器を試作し、不平衡動作時においても相間で互いに影響を及ぼすことなく上述のような段階的な限流インピーダンスの発生による限流が正常に可能かどうか模擬系統における実験で確認した。