半地下掘割道路に関する模型火災実験

摘要

現在，日本では一般·高速自動車道路網や鉄道網は活発化した経済を支える極めて重要な社会基盤である．しかし日本は国土が狭く，道路交通網が住宅圏に入り込み，騒音·排気ガスなどで生活環境を侵害することも多く見られる．その対策としてFig.1のような地下空間を利用した半地下掘割構造道路の建設が考えられている．掘割構造道路は天井の一部区間が開放されているため，自然換気が可能とされ，トンネルに設置されている換気設備は不要になると期待される．しかしながら，火災時に発生する大量の煙に対する排出性については明確にされていない．そこで本研究では約1/12スケールの模型を製作し，半地下掘割構造道路における火災時の煙流動の状況について検討することを目的として実験を行った．