緩衝構造の座屈を想定した段ボール梱包貨物の落下衝撃シミュレーション方法の開発

摘要

近年では，モノの流通が盛hなため，梱包の際に段ボールの使用が増加している.外装用容器としてだけではなく，緩衝材として使用されている.従来ではコス卜の面から発泡スチロールが緩衝材として多く使用されていたが，近年ではリサイクル法などによりリサイクルしやすい段ボールが緩衝材として多くみられるようになった.だが，段ボールを緩衝材として使用する場合，段ボールは三層構造になっているため異方性材料であり，材料特性の計測が極めて困難である.また，落下衝撃時，座屈が発生してしまい，その特性を解明しモデル化する必要がある.このような背景から，材料試験により段ボールの異方性弾性係数を決定して貨物を落下の衝撃から守るために段ボールを用いた緩衝構造を考案，その緩衝構造の座屈を想定し，座屈が発生したときの貨物の加速度を予測する方法を開発することを本研究の目的とする.