CGアニメーションを使ったスターリングエンジンの原理説明

摘要

スターリングエンジンは歴史的には蒸気エンジンの次に古い熱機関として開発された．スターリングエンジンは，理論熱効率はカルノーサイクルに匹敵するため理論的には優れたエンジンであるが，外燃機関であることで，燃焼加熱によって加熱した場合は内燃機関には及ばない．このため，スターリングエンジンは初期の頃には蒸気機関に対する優位性を武器にある程度実用化されていたが，内燃機関の台頭とともに表舞台からは消えていった．近年になって，環境問題が取りざたされるようになり，外燃機関である熱源のフレキシビリティ性から化石燃料を使わないエンジンとしてその地位を復権する気配があるが，まだ実用としては十分なものではない．一方で，スターリングエンジンはガソリンエンジンやディーゼルエンジン等の内燃機関のように作動流体の燃焼による加熱を行わないため，作動流体は高圧にならず，比較的安全で，また低温度差で作動可能なので，熱機関の原理や理論を教える教材としては古くから使われてきた．