顧客が満足できる機械を具現化する国際電気規格をベースとした仕様の標準化と効果

摘要

高度成長期を背景に、日本の産業界は世界一流の工業立国として世界を席巻してきた．その原動力となった産業用機械設備も企業の生き残りを図るべく、徹底的な無駄を排除した上で、新技術の導入、安全機能の付加、高い生産品質の安定化と固定費削減としての自動化等の機能要求以外に、近年、環境への配慮及び省エネの取り組みが求められ、更なる高度化、複雑化の傾向にある．一方、年々多様化、複雑化する機械設備は生産立ち上がり当初から生産性を阻害するトラブル要因と、機械設備を維持する人的、金銭的負担が大きい、と言う潜在的な課題を抱えており、現場の懸命な努力で凌いでいるのが現実であるが、将来的には企業経営に大きな負担と混乱を招くことが懸念される．