バイオマスガス化燃料電池発電用の多種不純物対応乾式ガス精製システムの開発

摘要

バイオマス資源の効率的なエネルギー変換を通じて再生可能エネルギーの利用を拡大するため，バイオマスガス化高温燃料電池発電の様な中小規模（数MW程度）の発電システムが期待される。バイオマス資源の調達可能な地域，時期と頻度，ならびに発生量から考えて，限定された立地条件が必要なバイオマス専焼のシステムよりも，補助燃料として都市ごみなどの廃棄物系の燃料との混焼が現実的な運用方法となると思われる。このため，多種·高濃度の不純物が含まれるガス化ガスを想定してガス精製システムを構築する必要がある。電中研では発電システムの効率を損なわずに不純物を除去できる乾式ガス精製技術の開発を進めている。バイオマスガス化ガスに適した高性能な各種不純物除去剤の開発と，それらを適用した乾式ガス精製システムの基本構成の提案を目標として本研究を推進した。