試験結果①亜鉛系めっき鋼板

摘要

本分科会において住宅環境で用いられる鋼材を評価する再現試験法として、塩付着法を採用し、亜鉛系めっき鋼板の腐食挙動について報告してきた。塩付着法による亜鉛めっき鋼板の腐食挙動は、付着した海塩により直ちに腐食が生じる1st Step、その後、湿度変化等によってゆるやかに腐食が生じると考えられる2nd Stepからなることが明らかとなった。一方、Zn·5%Alめっき鋼板ならびに55%Al-Znめっき鋼板は、亜鉛めっき鋼板とは異なり、一部の試験で、90日経過後、めっき減量が大きくなる傾向が認められた。亜鉛めっき鋼板の腐食挙動は、前回報告において明らかとなっている。今回は、海塩塗布方法が住宅内環境の再現試験として適用できるか検討するために、住宅内を想定した低海塩付着量での亜鉛めっき鋼板の腐食挙動を調査した結果について報告する。一方、Zn·5%Alめっき鋼板ならびに55%Al·Znめっき鋼板は、長期試験結果を基に腐食状況を整理した結果について報告する。