坑内掘り鉱山における掘削·運搬機械の機能分散効果の分析

摘要

近年，鉱石採掘現場では坑内掘りという採掘法が増加しつつある．これまでは露天掘りと呼ばれる採掘法，すなわちFig.1（a）のように鉱体の上の土石を全て取り除き，所望の鉱体へアクセスする方法が一般的であった．しかし鉱体の大深度化に伴い，露天掘りで掘り下げていくためには採掘目的の鉱石以外の土石を大量に除去·運搬する必要があり効率的でない．一方の坑内掘りはFig.1（b）に示すように鉱体の下部に直接アクセスし，鉱体を爆破·破砕することで鉱石を重力方向に流れ落ちさせ，それを機械によって採掘するという方法である．これにより対象の鉱石のみを重点的に採掘することができ，また鉱体が大深度化しても同様の方法を繰り返すことで，大きなロスなく採掘を継続することが出来るという利点がある．