平行平面間におけるテクスチャの潤滑特性

摘要

近年，エッチングやレーザ加工などの加工技術の向上に伴い，潤滑面に微細かつ周期的な凹凸を形成するサーフェステクスチャが表面改質技術の一つとして注目されている．相対運動する二つの潤滑面にサーフェステクスチャなどの凹凸を施すことにより流体動圧効果や流体保持効果が得られ，また，摩耗粉の捕集やなじみの促進などの効果があるといわれている．これらの効果により，良好な流体潤滑状態を得ることが困難な条件下においても機械の高効率化および長寿命化に有益な効果が発揮できると考えられる．サーフェステクスチャの形状や大きさおよび配置により潤滑特性が変化することが明らかになっているが，明確な設計指針は未だ得られていない．本研究では，平行する二つの平面の片側平面しゅう動部にサーフェステクスチャを施した際の潤滑特性を解析し，サーフェステクスチャの形状，寸法および面積率が潤滑特性に及ぼす影響について考察する．