冷凍空調分野におけるCO_2排出抑制技術のマクロ普及影響分析

摘要

空調·給湯分野において、コージェネレーションや自然冷媒ヒートポンプ給湯器など新しいタイプの機器が開発·商品化され、普及しつつある。日本全体の冷凍空調機器の出荷規模は、日本全体で年間約900万kW（電力換算値）に達し、この分野における潜在的なCO_2削減規模は非常に大きい。地球温暖化防止やェネルギー利用合理化を図るため、政府は、現在、補助金事業や技術開発、トップランナー規制などの様々な施策によって省エネ·省CO_2技術の普及促進を行っている。冷凍空調分野における省エネ技術の普及が、日本全体のCO_2排出削減にどの程度寄与するかを定量的に把握することは重要である。従来、電力のCO_2排出原単位を固定した分析が行われてきたが、中長期的な電源構成の変化を含めたエネルギーシステム全体の削減効果の分析は少なかった。本稿では、民生用コージェネシステムー燃料電池（PEFC）、マイクロガスタービン（MGT）-が普及した場合のマクロなCO_2削減効果の分析結果を紹介する。