シーケンス制御における動作順序自動生成の一考察

摘要

本稿では制御対象の情報に基づいた動作順序の自動生成について検討し，応用例として故障復帰動作の自動生成を考える．具体的には，故障復帰手法を4つのタイプに分類し，2段階動作順序探索アルゴリズムを用いて各タイプにおけるアクチュエータの復帰動作順序（シーケンス列）を探索する．これにより準最適なシーケンス列を探索し，解候補として提案することで技術者の労力低減を図る．動作順序探索のため以下の準備を行う．アクチュエータの動作系列を状態遷移列として捉え，1アクチュエータが1動作（次の状態へ遷移）するために満たすべき最低限のセンサ状態と動作後のセンサ状態を表す拘束条件表（（Pre, Post）Condition List）を作成する．この表は連続系での伝達関数に相当するものであり，制御対象（センサの配置も含めて）が決まれば容易に作成できる．