磁性流体ナノ構造の利用による電気泳動分析の高機能化

摘要

ナノメートルサイズの磁気微粒子の分散液は磁性流体（MF）と呼ばれており、磁場方向に粒子が配列するという特徴を有する。磁場によって配列した磁気微粒子の構造体はナノメートルサイズの直径および間隙を有するピラーとしてふるまうため、その間隙による分子ふるい効果を利用した生体高分子の分離媒体としての応用が期待される。また、MFは磁場によってマイクロチャネル内に固定化することができるため、フリットを作製することなく、充填カラムを構築できる。本研究では、表面にカルボキシル基を有するMF（直径7～20nm）をpoly（methyl methacrylate）（PMMA）チップに磁場止より固定化し、マイクロチップ電気泳動（MCE）によるDNAの分析について検討を行った。