圧延におけるBISRA板厚制御の不安定化自動防止方法

摘要

板圧延でBISRA AGCは広く用いられる。このAGCは古くアナログ制御の時代に開発·完成され、以後のディジタル計算機制御の時代も本質的には変わっていない。従来からこのAGCは圧延機の管理状態などによっては圧延中に制御が不安定になり発散する欠点を有している。このため、不安定になりやすい材料に対しては予めAGCの構造をゆがめて、目標板厚を実現することなく制御することが一般に行われている。この問題に対処するため、筆者らは不安定化の物理的な意味を追求し、昨今の計算機内の変数値の高分解能さを利用して、圧延中に不安定状態を検出してそれを安定状態に戻す制御を考え、シミュレーションでその機能を確認した。