ボリュームCADの超精密金型加工への応用 第１報：V-CAM の開発とその加工効果

摘要

このようなものつくり技術を支える加工技術は，高度化，均質化のほか，製造業全体も情報化社会の今，製品設計から製造生産までトータルの統合生産システムの研究開発が必要となっている．現在，当研究所にて開発されているVolume-CAD(V-CAD)システムは，今まで広く使われているサーフェースCAD やソリッドCAD とは異なり，ものの内部構造や内部の物理属性がそのまま表現でき，CAD とシミュレーションが完全に一体化することで，専用CAM ソフトの変換により直接加工につながるシステムが実現できる．そのV-CAD のもつ表現機能とシミュレーション機能を活用したVolume ファブリケーション手法を応用·検証する目的で３次元ナノ加工技術の開発を行ってきた．すでに実証されてきたELID 研削加工技術および超精密切削技術射出成形·熱プレス成形技術などの要素技術がさらに成熟させ，加工シミュレーション，オンマシン計測やフィードバックシステムの開発により，ナノレベルでの表面精度をもつ３次元加工技術を確立されつつある．本研究では，以上のような研究成果に基づき，V-CAD の超精密金型加工への応用を目的として、V-CAD 専用CAM の開発の試みとその加工効果についてご報告する．