加速劣化試験を実施した6.6kV CVケーブルの水トリー劣化調査: 水トリー伸展の評価と橋絡水トリーの発生について

摘要

乾式架橋かつE-E(E; Extrude)方式の6.6kVのCVケーブルは水トリー対策の一環として導入されたが，劣化判定基準が設定されておらず，耐用年数も明確ではない。劣化判定基準の構築のためには，加速劣化試験によって水トリーを伸展させ，直流漏れ電流値などの劣化指標との関連性を考慮する必要があり，その加速劣化手法について検討してきた。本研究では，経年20年程度の撤去ケーブルに対して実施された加速劣化手法の効果を，加速劣化試験前後の水トリー長の体積密度分布を比較することで確認した。また，ケーブルの一つには橋絡水トリーが発生しており，その要因を検討した。