零相電流を用いた磁気浮上モータシステムにおける分圧コンデンサ電位の電圧センサレス制御

摘要

1自由度制御形磁気浮上モータは，モータとスラスト磁気軸受を組み合わせた構造であり，それぞれの制御に三相インバータ1台，単相インバータ1台が必要である。システムのさらなる小形化·簡素化のため，著者らは1自由度制御形磁気浮上モータを三相インバータ1台のみで制御する方法を提案している。本方式では，磁気浮上用巻線をモータ用三相Y結線の中性点と電源中間点との間に結線（本稿では零相と定義）する。著者らはこれまでに，2台の直流電源，および三相埋込永久磁石形同期モータ（IPMSM）と1自由度制御形鉄球磁気浮上装置を用いて，IPMSM駆動中に零相電流による磁気浮上制御を実現している。