大電力無電極推進機開発を目指した高周波プラズマ特性と推進性能評価

摘要

2030年代の有人火星探査に向け，MPDスラスタやホールスラスタなどの開発が進められている．2000年代初頭に，無意極型の色気推進機の開発が始まり，有人宇宙船での利用を目指した比推力可変型プラズマロケット（VASIMR）［1］の開発が，またほぼ同時期に，ヘリコンプラズマを応用したヘリコンプラズマスラスタ（HPT）の開発が開始され［2］，現在では，HPT性能として推進性能18mN／kW，最大推力60 mNを達成している［3］．近年ではHPTの有人宇宙船への応用を目指してHPTを100kWまで高出力化したハイパワーへリコンスラスタ（HPH）［4］などの開発も進められている．これらは，高周波放電で高密度のプラズマを生成し，磁気ノズルによりプラズマを加速して推力を得ている．推進性能は，生成されるプラズマに影響されるため，性能向上には，高効率·高密度なプラズマの生成が必要である。