電気二重層キャパシタによる大強度陽子加速器用電磁石電源の電力変動補償－補償方式及び電気二重層キャパシタの容量検討

摘要

日本原子力研究開発機構と高エネルギー加速器研究機構の統合計画である大強度陽子加速器(J-PARC)において、50GeV のシンクロトロンの建設が予定されており、その最大有効電力は105MW に達する。この大容量電源については、他の研究所内部及び研究所外部の電力品質に悪影響を与えないように検討を行う必要がある。本研究では50GeV運転時の電力変動を補償するため、電気二重層キャパシタ（EDLC）または超伝導コイル（SMES）を用いる回路方式を提案している。本稿では、EDLC を負荷側（直流側）または系統側（交流側）に接続することにより、系統に与える擾乱を補償することが可能であることをシミュレーションによって検証した結果と、EDLC の台数設計について述べる。