エポキシ中のμバリスタ粒子チェーン制御法に関する検討

摘要

筆者らは自在な形状にできる利点を持つ実用的なバリスタとして、ZnOが主成分の非線形抵抗粒子であるμバリスタ（図1）とエポキシの混合物で構成された複合材料バリスタの開発を行っている。図1に示すように、エポキシ硬化中に電界を印加し、、エポキシ内にμバリスタ粒子チェーンを形成することで、複合材料バリスタに優れた非線形抵抗特性を持たせることが出来る。安定した非線形抵抗特性を得るためには、エポキシ内の粒子チェーンを均一に作ることが重要である。また、チェーンの形成には、印加電界条件、粒子の充填率、粒径、重力などが影響すると考えられる。その中でもμバリスタの粒径は数μm～百μmとばらつきが大きく、粒子自体に働く重力も異なるため、チェーンを形成するには粒径に応じて最適な電界を印加する必要がある。