インバーターに適応する 自己発熱対応スイッチング素子 モデリング手法－VHDL-AMSによる素子モデルおよび 放熱経路のモデリング

摘要

従来，モーター制御の検証は簡易なものは単なる正弦波駆動をモデルとしたものから 詳細なものとしてはインバーター駆動を模したモデルまで使用していた．この詳細なモデルに於いてもある特定温度条件でのスルーレイトとオン抵抗を与えて解析してきた．しかしながら，この解析は，ある特定温度に強制的に冷却（例125°Cと設定した場合は，半導体等を125°Cに冷却することを意味する．）している状態であり，実際には設定した温度より自己発熱による素子の温度上昇が何°Cになるかは従来の手法では判定不可能であった．従来の検証の場合105°Cの環境で保証しなければならないとしたら 半導体の保証ジャンクション温度が150°Cの場合150°Cでシミュレーションを行いその時のスルーレイトからのスイッチング損失とON抵抗からのDC損失から発熱量を求め，105°Cから発熱による上昇温度が保証温度以下であることを確認し設計を進めてきた．