交通事故データを用いた前面衝突時の乗員傷害予測とその影響因子に関する研究（第4報）－助手席·後席乗員の傷害状況

摘要

2012年内の国内交通事故死者数は4,411人，死傷者総数は829,807人となり，連続して減少しているもののここ数年減少幅が毎年4～5%程度に留まっている．世界一安全な道路交通を実現する第9次交通安全基本計画の目標（2015年）：24時間死者数3,000人以下，死傷者数70万人以下を目指し更なる低減が求められる．それには，これまで以上に細分化して多角的な視点で対応していくことが求められている．その一つとして，医学と工学の連携による傷害発生メカニズム解明や，衝突時の情報で傷害リスクの予測を行い，衝突自動通報や救命救急活動への活用などが検討されている．