ガソリンエンジン用ピストンのフリクション低減技術

摘要

近年の自動車用ガソリンエンジンは，地球温暖化の原因とされているCO_2を減らすため，さまざまな技術革新により大幅な燃費改善が図られてきた．その中でピストンまわりのフリクション低減技術は，高強度材の採用による軽量化，スカート部の樹脂コート，スカート面積の低減，低剛性スカート，プロフィールの検討，低張力リングなど色々試みられてきたが，自動車の低燃費化の要求はますます高まっており，更なるフリクション低減技術が求められているのが現状である．そこで本研究では，ピストンのフリクション低減に効果の有るとされているスカートの表面性状，表面処理，プロフィール，シリンダクリアランス，表面のパターンコーティング等を変化させて実動時のフリクションを計測し，総合的に判断した結果，今後のピストンのフリクション低減技術として有効な技術が何かを確認でき，なおかつ量産化が可能などストンのフリクション低減技術を見出すことが出来たので報告する．