「ドライバにとって有益な情報」の有効性を確認するためのナビゲーション擬似システムによる実験の検討

摘要

近年ではドライバを支援することを目的とした，より多様な情報を取得して活用する情報提供システムが開発されてきている．ここでの課題の一つは，提供された情報をドライバが利用する際の負荷の低減である．この課題への取り組み事例として，利用履歴に基づいて自動的に情報を選択し再生する「おまかせ再生機能の開発」などがある．しかしながら，ドライバのニーズは多様であり，同じ情報であっても，状況によって有益にも不必要にも感じる可能性がある．すなわち，ドライバの状況に応じたニーズを適切に考慮しない情報提供は運転満足度に寄与しない可能性がある．将来的にはドライバの状態や道路状況等の多様なデータ取得が可能となると予想されることから，運転満足度を高めるためには，取得された情報をもとに，ドライバが必要とする情報を自動的に提供することが期待される．