電動パワーステアリングによる路面摩擦係数推定手法

摘要

従来，電動パワーステアリングを用いて路面摩擦状態を推定する手法として，Fig.1に示すように，セルフアライニングトルク(SAT)推定値とSAT基準値との比を利用する手法が知られている．ただしこの手法は，SAT基準値を求めるためにハンドル角情報を必要としている．一方，提案手法は，電動パワーステアリングから得られるキングピン周りのトルクと路面摩擦係数との比例関係を利用する．このトルク情報は，電動パワーステアリングが標準的に備えているセンサ信号のみから算出可能である．このため，最も安価な種類の電動パワーステアリングに対してもバードウェア的な変更を必要とせずに組み込むことが可能である．