フラッシュキセノンランプを用いた高平行ソーラーシミュレータの試作

摘要

近年，高効率太陽電池(PV)セルの開発が進められ，発電効率が40%を超えるPVセルが出現している．しかし，高価であるため，ミラー·レンズ等の集光器（Concentrator）を用いた集光型太陽光発電（Concentrator Photovoltaic: CPV）の開発が行われている．これらの集光器は直達光の利用を前提としているため，擬似光源を用いて集光性能やモジュール変換効率の評価を行う際に直達光並の高平行度で，且つ基準太陽光スペクトルに近い光線を入射させる必要がある．加えて，CPV では集光器（レンズ·セル一対のミニモジュールから実用モジュールを含む）の受光面積は10cm前後から1m オーダーと大きい．しかし、直達光並の高平行度で照射面積が広い汎用ソーラーシミュレータ はほとhど製品化していない．そこで本研究では，上記のような汎用ソーラーシミュレータの実用化に向けて，フラッシュキセノンランプと凹面鏡を用いて照射面積280 mm 角のシミュレータを試作し，その諸特性を検証した結果について報告する．