Kinectを用いた日常生活における死角の可聴化に関する研究

摘要

近年のスマートフォンや携帯型音楽プレイヤの普及は、人々の日常生活を変化させてきた。その副作用として周囲への注意力や死角への注意が低下する状況が増えている。歩行者の3人に1人が歩きながらスマートフォンを使用や携帯型音楽プレイヤを使用しているという報告がある[1]。このため、周囲から得られる情報を自ら遮断してしまい、事故につながる危険性がある。実際、屋外での携帯型音楽プレイヤ使用中に起きた事故の例がいくつか報告されている［2］。音楽聴取によって接近音などに対する注意力が低下していることが考えられる。本研究では、3次元画像センサを使用して、周囲の状況を可聴化することで、死角に対する注意力の低下を補うシステムを提案する。3次元画像センサとして、実験では、Microsoft社のXbox One用Kinectを利用する。