専門家が選定した現物画像による人の感性判断を導入した加工食品用ニューロ選別シミュレータの改善

摘要

現在, 加工食品の一つである芋ケンピの外観品質選別作業は, 作業員の手作業によって行われている.しかし, この選別作業が不十分であった場合, でh粉付着, ひげ根, 焦げ付きなどの不良品が混入し,商品価値を著しく低下させてしまう危険性がある.このことから, 芋ケンピの外観品質選別作業を行う作業員には豊富な知識および経験が必要である. また, 選別基準の個人差により, 商品価値の低下が問題となっている. そこで, 本研究では先行研究で行ってきたパターンマッチングによる閾値判定[1]だけでは良品判別の歩留まりが悪いという問題点が残された。そこで, 人の識別や判断を模倣する新しい人工知能手法の一つであるニューラルネットワーク(NN) を現在の閾値だけで選別している選別システムに組み込むことで芋類加工食品を現画像により人間の判断に近い柔軟性のある選別[2]を機械システムで実現することを目的とする。