漫才ロボット：Webを用いた漫才台本自動生成

摘要

人とロボットが積極的にコミュニケーションを図ることを目的としたコミュニケーションロボットの発展はめざましく，PepperやPapero［5］に代表されるように，様々なコミュニケーションロボットが開発され，社会に浸透してきている．このようなコミュニケーションロボットの急速な社会への浸透に反して，人とロボットとのスムーズなコミュニケーションが行われているとは言いがたいのが現状である．その問題解決の一つとして，神田ら[1]，［2］は，ロボット同士の対話を観察することで人はロボットとの間に容易に関係を築き，ロボットに対して他の人間に対するように自然なコミュニケーションを行うことができるようになると提案している．そこで本研究では，このロボット同士の対話に着目すると共に，さらに対話の中でも娯楽性が高く今日でも老若男女問わず親しみのある対話と考えられる，漫才に着目し，漫才を演じるロボットである漫才ロボットを提案している［3］，［4］．本研究で提案する漫才ロボットは，まずユーザがお題（キーワード）を入力すると，そのキーワードに関連するWebニュースを取得する．そして，そのニュースを元にインターネットから様々な知識を取得し漫才台本をリアルタイムで生成し，その漫才台本を用いて2体のロボットが漫才を演じる．ユーザはこの漫才を受動的に視聴することにより，おもしろおかしく様々な知識を取得できる．そして，ロボットに親しみを持ち，ロボットとのコミュニケーションの抵抗を緩和する事が期待できる．漫才ロボットは漫才台本自動生成部，ロボット制御部，音声制御部からなる．本講演ではこの漫才台本自動生成の手法について述べる．