歯科用陶材の精密研磨（第1報,ポリ尿素樹脂ボンド軸付き砥石の開発）

摘要

近年，歯冠修復に対する審美的な要求の高まりに伴い，多くの歯科用陶材が開発され，クラウン（冠）や義歯等の歯科補綴物に使用されている．歯科補綴物の表面粗さが大きい場合，審美性を満足することができない上，プラーク等の付着が増加するなどの問題が発生することが考えられる．よって，歯冠修復材料の精密研磨が必要とされている．そこで，本研究においては，歯科用陶材の仕上げ研磨用砥石として，ポリ尿素樹脂を結合剤として使用した軸付き砥石を開発した．開発した砥石を用いて歯科用陶材の研磨加工を行ったところ，グレージング（艶焼き）を行った陶材の表面粗さと同等の表面粗さが得られた．